秋も深まってまいりました。また2か月間、ブログの更新が滞ってしまい恐縮です。いつの間にか時が経ってしまった、というのが正直なところですが、今週ついに『Free Soul Original Love 90s』がリリースされたこともあり、短い時間ですが、ペンを執りました。
Free Soul 20周年の今年は、僕には“一生もの”と言っていい企画が次々に舞いこむ幸運に恵まれていますが、これはまさに真打ち登場という感じです。
ライナーや
UNITED ARROWS連載コラムでオリジナル・ラヴへの思いは書かせてもらっていますが、本当に、もう何も言うことはありません。レコード会社によれば、サンプルCDの人気が物凄いそうですが、これはぜひ買って聴いていただければ、なんて思っています(間違いない充実度ですから!)。
前回のブログでは、
『Free Soul ~ 2010s Urban-Sweet』まで紹介しましたが、その後も順調に、毎週のようにリリースが続いています(アプレミディ・セレソンですべてのCDを買ってくださっている方もたくさんいて、ありがとうございます!)。特に
『Free Soul Decade Standard』は、BARNEYS NEW YORKとのダブルネーム・コンピということもあってか、音楽マニアだけでなく、普段はあまり交流のないお洒落な方々からも「良かったです!」という声を数多くいただき、嬉しいかぎりです。銀座店10周年を記念したDJも、グラスシャンパンを次々にごちそうになりながら、楽しくプレイすることができました(その場でCDがみるみる売れていくのにも驚きましたが)。
BARNEYSウェブサイトにも僕のインタヴュー記事が掲載されていますので、よかったらご覧ください。
現在CDショップで大展開されていて、売り場に行くといつにも増して心地よい気分にしてくれる
『Ultimate Free Soul Motown』そして
『Free Soul. the classic of Smokey Robinson』も、モータウン55周年を祝う素敵なアイテムにすることができたと思います。先週は西寺郷太が司会を担当する
「WOWOWぷらすと」の“ソウル・ミュージック入門”にゲスト出演して、この2枚を中心に、マーヴィン・ゲイやアイズレー・ブラザーズやポール・ウェラーのことまで、たっぷりと語ってきました。この番組は何と、プロデューサーが中学の同級生だったんですね。彼はサッカー部、僕は野球部の共にキャプテンで、グラウンドを分け合った仲だったこともあり、個人的にもとても感慨深かったです。
先月末に出たばかりの
『Free Soul. the treasure of Salsoul』も、さっそくULTRA-VYBEから「売れてます!」と連絡をいただき、買ってくださった皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。兄弟編と言える
『Free Soul. the treasure of West End』ともども、コスト・パフォーマンスの良さが話題の中心になりがちですが、ダンス・ミュージック・フリークのみならず、すべての音楽ファンにとっての“名作アーカイヴ”として、極めて完成度の高い作品集になっています。前菜であり隠し味としたアーバン・メロウなテイストも、ぜひじっくり味わってもらえたらと思います。
そして前回のブログでお知らせした、9/1にスタートした
ソニー「Music Unlimited」のチャンネル「Free Soul 1000」も、おかげさまで、絶好調に推移していまして、リスニング・チャート(再生記録)1位、最初に手がけたプレイリスト
“フリー・ソウル・スティーヴィー・ワンダー”は何とアリアナ・グランデ/マルーン5とトップ争い、と嬉しい電話をいただきました。普段のリスナー・ライフがそのまま反映された
シャーデー/
ディアンジェロ/
エリカ・バドゥの素晴らしさはもちろん言うまでもありませんが、
マイケル・ジャクソンも僕なりにとても良いキュレイションができたと思っています(“メロウ・マイケル”という感じで、最後にストリングスで曲がつながった瞬間、涙してしまいました)。来週にはプリンス/ジョニ・ミッチェルも新たに登場。この組み合わせにピンと来て、「The Ballad Of Dorothy Parker」と「Help Me」を思い浮かべた貴方は特に、楽しみにしていてください。
さらに初のゲスト選曲者として、旧知の仲でもある松尾“KC”潔(いつの間にかレコード大賞をもらうようなセレブリティーになっていましたが、ソウル・ミュージックへの深い愛は変わりません)が、“Free Soul メロウな夜”というテーマでセレクトしてくれていますので、そちらもお楽しみに。
「Free Soul 1000」の好評を受けて、ソニーが気を良くしてくれたのかわかりませんが、「Music Unlimited」では、11/27に新しく、
カフェ・アプレミディ・チャンネル「Cafe Apres-midi 1000」も始まることが決まりました。僕にとってはUSENと同じように、これで言わば両輪が出揃うことになります。ちょうど店のオープンから15周年を迎える季節、現在ひたすらベーシックとなる初期設定1,000曲を選んでいるところですので、楽しみにお待ちいただければと思います。幕開きを飾るプレイリストには、
キャロル・キング/
ケニー・ランキン/
エヴリシング・バット・ザ・ガール(ベン・ワット&トレイシー・ソーン)を予定しています。
今後のコンピ・リリースについても、簡単に触れておきましょう。11/19には、
『Free Soul. the treasure of Hi』に続く僕なりの“2014 サザン・ソウル・ルネッサンス”と言える自信作『Free Soul. the treasure of Malaco』が到着。詳しくは、この後にライナーを転載しておきますので、ぜひお読みください。同日にはMUROによるミックスCD『Diggin’ Free Soul』の第2弾もお目見え。彼が最も作りたかったに違いない黄金のUniversal音源ですので、ばっちり期待に応えてくれています。
11/26には、ロングセラーを記録した『Cafe Apres-midi Christmas』以来9年ぶりとなるクリスマス・コンピ『Free Soul Christmas』が続きます。聖夜を彩るグルーヴィー&メロウなクリスマス・ソングが83分以上にわたって連なる至福の一枚です。こちらもライナーを掲載しておきますので、ぜひどうぞ。『Cafe Apres-midi Christmas』のオープニングはポール・マッカートニー「Wonderful Christmas Time」でしたが、『Free Soul Christmas』はジョン・レノン「Happy Xmas (War Is Over)」、そこから「Wonderful Christmas Time」の絶品カヴァーへ、という展開。「Last Christmas」は、チェット・ベイカーのようにメロディーを吹いて、最後にワン・コーラスだけささやくように歌う控えめな感じが素敵な、ティル・ブレナー版を収めました。
12月に入ると、まず予定されているのは『Ultimate Free Soul Blue Note』。ベストセラーになった『Ultimate Free Soul Collection』の続編として、『Ultimate Free Soul Motown』と共に兄弟のように依頼されたスペシャル・プライス3枚組。ジョン・コルトレーンからスカイ・ハイ・プロダクションズまで、もちろん75周年にふさわしいブルーノート決定版を、と思っていますが、3枚目はカサンドラ・ウィルソン〜ノラ・ジョーンズからマッドリブ〜ロバート・グラスパーまでの90年代以降の顔ぶれで構成しようというのがポイント。そうそう、モータウン55周年企画では、ダイアナ・ロスの来日記念盤として『Free Soul. the classic of Diana Ross』の再リリースもありますね。
そして先月、Nujabesのお父様がカフェ・アプレミディに来店してくださり、ご提案をいただいたのが『Free Soul Nujabes』。今は亡きNujabesが、DJ Bar Inkstickで開いていた「Free Soul Underground」というDJパーティーに遊びに来てくれ、初めて知り会ってからも、ちょうど20年なんですね。テニスの錦織圭選手も愛聴している、というナイスなニュースもとびこんできましたが、永遠に生き続ける、音楽への深い愛情に貫かれた彼の美しい作品群から、全身全霊をこめて選曲しました。
15周年を迎えるカフェ・アプレミディのアニヴァーサリーを意識したコンピも、いくつか準備が始まっています。最初にリリースされそうなのが、12/17予定の『Bethlehem for Cafe Apres-midi』。僕もかなりの数をコレクションしている(50枚はくだらないでしょう)名門ジャズ・レーベル、ベツレヘムの特にヴォーカル作を中心にまとめることによって、寒い季節に重宝するハートウォームな一枚に仕上げようと思っています。メル・トーメ/ニーナ・シモン/ボブ・ドロー/クリス・コナーといった有名歌手以外にも、ベツレヘムには隠れた至宝がたくさんあるのです。
『Urban-Sweet FM 81.4』と
シモン・ダルメ『Before And After』(“オレンジ”をモティーフにした村尾泰郎によるライナーもとてもいい)が好評発売中のアプレミディ・レコーズからも、何とか年内リリースをめざして15周年記念盤を、と考えていて、『Haven't We Met?』シリーズのスペシャル盤を始動したところです。僕がこの秋に毎日のように聴いていた(そう、かつてジョアン・ジルベルトを聴き続けていたように)、“アフロ・ブラジリアンのニック・ドレイク”ことチガナ・サンタナの素晴らしすぎる新作『Tempo & Magma』もアプレミディ・レコーズから。これは本当にどんなに讃辞を尽くしても足りない、掛け値なしの大傑作アルバムですので、またの機会に詳しく書こうと思います(シモン・ダルメと共に、11/22に刊行される「クワイエット・コーナー」単行本に寄せたコラムでも触れましたが)。
最後に、僕の今秋の愛聴盤をこの他にもうひとつだけ挙げるなら、『Free Soul. the treasure of West End』でもスポットを当てたアーサー・ラッセルのトリビュート盤『Red Hot + Arthur Russell』でしょうか。ホセ・ゴンザレスに始まり、スフィアン・スティーヴンス/サム・アミドン/デヴェンドラ・バンハート/ブラッド・オレンジなどが、心のこもった愛情あふれるオマージュを捧げています。
追記:
この秋はDJも楽しくやらせてもらいました。湘南の海辺での「SunsetLounge」とそのアフター・パーティー、最高に気持ちよかったな。20年前の渋谷のように熱かった京都、かけがえのない思い出が生まれた北海道……。ご一緒してくれた皆さん(もちろん東京のみんなも)、どうもありがとう。
10月の5週にわたり、JFN系列で毎週Free Soul特集を選曲できたのも楽しかったです。ラジオって、やっぱりいいですね。雑誌の取材記事でも、「珈琲時間」「GINZA」「pen」(これは11/15発売ですが)など、印象に残るものがいくつもありました。シー・アンド・ケイクやベッカ・スティーヴンスについて、短い文章を寄稿したことも、(僕自身が忘れないように)付け加えておきます。
『Free Soul. the treasure of Malaco』ライナー(橋本徹)
"The Last Soul Man"と名乗ったのは今は亡きボビー・ウーマックだったが、スタックスやハイの伝統を継承するサザン・ソウルの名門として、"The Last Soul Company"と言われるミシシッピ州ジャクソンを拠点とするレーベルが、マラコ・レコーズだ。この『Free Soul. the treasure of Malaco』は、そんな名サザン・ソウルの宝庫マラコの黄金期と言える、1970年代半ばから80年代の傑作群に、グルーヴィー&メロウという視点からフォーカスした決定版コンピレイションで、CDの収録時間をフルに活かした82分56秒におよぶ全22曲をセレクトしている。
僕がマラコを意識するようになったのは90年代初頭、英国のアシッド・ジャズ・レーベルから発表されたスノウボーイによる爽やかで艶やかなドロシー・ムーア「Girl Overboard」のカヴァーに惹かれたのがきっかけ。すぐにオリジナル版も探して聴いてみると、こちらも絶品だった。南部の名ソングライター、フレデリック・ナイトとサム・ディーズのペンによる、まさに心洗われる至福のメロウ・グルーヴ。柔らかな高揚とたおやかな安らぎに、優しく気分が溶けてしまうような。モニュメンタルな意味合いも考慮して、この曲の入った1978年のアルバム『Once Moore With Feeling』を飾っていたポートレイトを、『Free Soul. the treasure of Malaco』でもジャケットのモティーフとした。
Free SoulのDJパーティーでの人気曲を挙げるなら、やはりフリーダムの「Get Up And Dance」。あの『Ultimate Breaks & Beats』にも収められていたパーティー・チューンの最高峰。グランドマスター・フラッシュからSWVまで、日本ではスチャダラパーに代表されるように、サンプリング/カヴァーによるナイス・リメイクも枚挙にいとまがない。イントロから誰もが笑顔でステップを踏んでしまう、無条件に心躍るダンス・ナンバーだ。
上記2曲と共に、1996年にコンパイルした『Free Soul Eyes』に収録したこともあり、Free Soulファンに高い人気を誇るのが、3〜4曲目に並べた「I Need Your Love」と「Let Your Love Rain Down On Me」。共にシングル・オンリーのマニア垂涎盤で、前者は『Free Soul. the treasure of Hi』の幕開きを飾った名シングル「Little Things」のフィリップ・ミッチェルらしいジョニー・ブリストルにも通じる作風、後者も胸を疼かせる甘酸っぱく切ないメロディーが琴線に触れる逸品だ。
フィリップ・ミッチェル作のマイ・フェイヴァリット・チューンを、『Free Soul. the treasure of Malaco』には、さらに2曲エントリーしている。Z.Z.ヒル「When Can We Do This Again」は、ソリッドなビート感もたまらない、マーヴィン・ゲイ〜バリー・ホワイトも彷彿させる、引きこまれるような、こみ上げるような、完璧な哀愁ミッド・メロウ・グルーヴ。デニス・ラサールの「Come To Bed」は、Free Soulファン歓喜のビル・ウィザース「Lovely Day」的なグルーヴが快く、ブレイクビーツから麗しく展開するスカイ・ハイ・プロダクションズ的な伸びやかさも輝かしい。
しかし、それ以上にデニス・ラサールの名作として誉れ高いのが、「Lady In The Street」だろう。これもまた、思わず腰が動く珠玉のグルーヴィー・ミディアム。Free Soul人気のマラコ屈指のグルーヴ・ナンバー、ドロシー・ムーア「What Am I To Do」(彼女の作品は、胸かきむしられるほど大好きな「The Going Ups And The Coming Downs」やスタックス・サウンドのように弾む「It's So Good」も、どうしてもはずすことができず、メアリー・J.ブライジやモニカも歌ったレーベルの代表作と言えるバラード「Misty Blue」が選からもれてしまったほどだ)〜パワー「I Can't Stop」という鉄板リレーから続けてみた。
パワーは最高極まりない「I Can't Stop」と並ぶ二大ヘヴィー・プレイ・チューン「Groovin'」もオープニングに置いた。ブルー・アイド・ソウルの雄、ご存知ヤング・ラスカルズのグルーヴィンなナイス・カヴァーで、スモーキー・ロビンソン「Cruisin'」にもインスピレイションを与えたロマンティックな歌詞も、僕はたまらなく好きだ。エンディングのルビー・ウィルソン「Make It With You」も、とても素敵なブレッドのカヴァーで、言わばブルー・アイド・ソウルの好解釈に始まり終わるという構成に、僕が『Free Soul. the treasure of Malaco』に託した音楽観と選曲コンセプトを感じてもらえたら嬉しい。
もう一曲、特筆すべきカヴァーと言えるのが、シルヴィアの名曲をダンサブルに取り上げたファーン・キニー「Pillow Talk」だろうか。とはいえ、彼女がフレデリック・ナイトとデュエットしたシングル・オンリー曲、「Sweet Life」も聴き逃さないでほしい。AORの旗手ポール・デイヴィスのヒット・ソングを清々しく、ソウルフルにカヴァーしているのだから。
80sアーバン・メロウという観点からのセレクションにも、ぜひ触れておきたい。1980年代半ばからマラコの傘下となるマッスル・ショールズ・サウンドより発表された、名作曲家チームであるモズレー&ジョンソンの知られざる名品。メイズを思わせるような都会的でクリスタルなメロウネスに彩られた「Baby Come Back」に、やはりミディアム・テンポで刻まれるブリージンなリズムが心地よい「You Used To Be Mine」。そして、アラウンド80s期のマーヴィン・ゲイやカーティス・メイフィールドを連想せずにいられないG.C.キャメロンの「Hearts & Flowers」も素晴らしい。Free Soulファンにはスピナーズの「It's A Shame」やモータウンの傍系モーウエストに残したソロ・シングル「No Matter Where」の名唱でよく知られているだろう男性シンガーだが、これは見落としていた方もいるのではないか。レオン・ウェア好きも必聴の、色気と熱情がこぼれ落ちるようなアーバン・メロウ・マッドネスの極めつけだ。
そのG.C.キャメロンは1983年作『Give Me Your Love』のタイトル曲もセレクトしているが、それに続くエディー・フロイド「Take A Chance On Me」と共に、グルーヴィーな瑞々しさが筆舌に尽くしがたく、言ってみればソウル・ミュージックの王道を満喫していただけるのではないだろうか。サザン・ソウルの真髄と名高いキング・フロイドとトミー・テイトも、アコースティック・グルーヴ金字塔という切り口からFree Soulと最も親和性のある「I'm For Real」と「I Can't Do Enough For You Baby」を選んでいるから、新たなアーティスト・イメージを描くつもりで堪能していただけたら幸いだ。僕自身のリスナー体験にとっても、"2014 サザン・ソウル・ルネッサンス"の一角をなす、とても充実したコンピレイションを作ることができた。末永く愛聴したいと思う。
『Free Soul Christmas』ライナー(草野圓)
Because of the dark, we see the beauty in the spark
12月も半ばからの、街の賑わいが好きだ。色とりどりにきらめくイルミネイション。オーナメントを飾りつけられた大きなもみの木。この季節は、いつもよりちょっと華やいだムードをまとっている。厚手のコートに、マフラーや手袋をして通りを行き交う人々。パーティーの準備やプレゼントのための買い物をするのだろう、家族や恋人、友人たちのために品物を選ぶ彼や彼女たちの表情を見ていると、あたたかな気持ちがじんわりとこみ上げてくる。それは、誰かが誰かのことを思う気持ちからくるものに違いない。
赤と緑のディスプレイが用いられた、格調あるデパートメント・ストア。そこで流れているクリスマス・ソング。ビートルズ脱退後のジョン・レノンが、新しいパートナーのヨーコ・オノと1971年に発表した曲だ。「A Very Merry Xmas And A Happy New Year」に続いて、自然と心の中で「War Is Over If You Want It」のコーラス部分を口ずさんでいる。二人がそのように歌わなければいけなかった理由について、ふと考える。この曲が毎年この時期に流れるたび、私たちは世界中のさまざまな場所や人々について思いを馳せる。
子供のころ、クリスマスはやはり待ち遠しいものだった。『クリスマス・キャロル』や『ピーナッツ』などの、古い映画やアニメイションの数々。ローストチキンをはじめとして、テーブルいっぱいに並べられた、愛情をこめて作られた料理とケーキ。ジャクソン・ファイヴやフィル・スペクターの心躍るクリスマス・アルバム。そして、12月25日の朝に目覚めたとき、枕元に置かれていたプレゼント。あのころの気持ちがそうさせるのだろうか、大人になった今でも、クリスマスは特別な愛おしい時間であり続けている。
好きなクリスマス・ソングの入ったレコードを何枚か取り出し、思いつくままにプレイヤーに載せていると、音楽はカラーパレットのように人の心を染めることに改めて気づく。部屋のスピーカーから鳴っているのは、優しさの中に芯の強さを秘めた女性ヴォーカルが歌う、闇の中に火をともすようにしっとりとしたナンバーだ。それぞれのクリスマス、それぞれの幸せ。窓の外では、澄んだ空気の中で街の灯りと冬の星座が輝いている。
Free Soul 20周年記念リリース一覧(11/7現在)
『Free Soul meets P-VINE』(Pヴァイン)11/20
『Free Soul ~ 2010s Urban-Mellow』(Pヴァイン)12/20
『Urban-Mellow FM 77.4』(インパートメント)2/6
『Free Soul. the classic of Terry Callier』(ユニバーサル)3/12
『Free Soul ~ 2010s Urban-Mellow Supreme』(ユニバーサル)3/19
『フリー・ソウル・キリンジ』(2枚組/コロムビア)4/2
『Free Soul ~ 2010s Urban-Groove』(Pヴァイン)4/16
『Ultimate Free Soul Collection』(3枚組/ユニバーサル)4/23
Tigana Santana『The Invention Of Colour』(インパートメント)4/27
〈Free Soul〉 オリジナル・アルバム・リイシュー50枚(ユニバーサル)5/21
『Folky-Mellow FM 76.4』(インパートメント)6/15
〈Free Soul〉 オリジナル・アルバム・リイシュー50枚(ユニバーサル)6/18
The Ryan Driver Quintet『Plays The Stephen Parkinson Songbook』(インパートメント)6/22
『Free Soul Windy-City ~ Brunswick Treasure』(ULTRA-VYBE)7/9
『Free Soul Motor-City ~ Hot Wax & Invictus Treasure』(ULTRA-VYBE)7/9
『Free Soul Crazy Ken Band』(2枚組/ユニバーサル)7/16
『Free Soul. the classic of The Stylistics』(ビクター)7/23
『Diggin’ Free Soul ~ Mixed by MURO』(Pヴァイン)7/23
『Free Soul. the treasure of Hi』(ULTRA-VYBE)8/6
『Free Soul. the treasure of Al Green』(ULTRA-VYBE)8/6
『Free Soul origami PRODUCTIONS』(2枚組/origami PRODUCTIONS)9/3
『Free Soul Peace Island』(ULTRA-VYBE)9/10
『Free Soul. the treasure of Tabu』(ULTRA-VYBE)9/10
『Free Soul ~ 2010s Urban-Sweet』(ビクター)9/27
『Free Soul Decade Standard』(BARNEYS NEW YORK/Pヴァイン)10/3
『Free Soul. the classic of Smokey Robinson』(ユニバーサル)10/8
『Free Soul. the treasure of West End』(2枚組/ULTRA-VYBE)10/8
『Urban-Sweet FM 81.4』(インパートメント)10/10
『Ultimate Free Soul Motown』(3枚組/ユニバーサル)10/22
Simon Dalmais『Before And After』(インパートメント)10/23
『Free Soul. the treasure of Salsoul』(3枚組/ULTRA-VYBE)10/29
『Free Soul Original Love 90s』(2枚組/ユニバーサル)11/5
『Free Soul. the treasure of Malaco』(ULTRA-VYBE)11/19
『Diggin’ Free Soul - Let The Music Play ~ Mixed by MURO』(ユニバーサル)11/19
『Free Soul Christmas』(ユニバーサル)11/26
『Free Soul. the classic of Diana Ross』(来日記念再リリース/ユニバーサル)12/3
『Ultimate Free Soul Blue Note』(3枚組/ユニバーサル)12/10
『Free Soul Nujabes ~ First Collection』(Hydeout Productions)12/12
『Free Soul Nujabes ~ Second Collection』(Hydeout Productions)12/12
『フリー・ソウル・キリンジ〜Redlight Edition』(アナログ/JET SET)12/12
『フリー・ソウル・キリンジ〜Bluelight Edition』(アナログ/JET SET)12/12
『Bethlehem for Cafe Apres-midi』(ULTRA-VYBE)12/17
『Haven't We Met? ~ Cafe Apres-midi 15th Anniversary Edition』(インパートメント)2015年1月
Tigana Santana『Tempo & Magma』(インパートメント)2015年1月
『Free Soul Adventure Music』(Adventure Music/NY)2015年1月
『Free Soul. the classic of Sade』(ソニー)発売日未定